季節は廻る?

chocomaru

2011年10月30日 22:40




遠くにあった一本の大木。

青々とした葉を纏い

キラキラと陽を浴びて

風が吹けば

そよそよと心地よく唄う。



そんな大木に憧れて

緩やかな丘を登る


緩やかにみえた丘は

思った以上に険しくて

それでもあの大木にたどり着こうと

重くなった足を前に出す。


季節は廻り

目指した大木の葉は

寂しげな色に変わり

ひらりひらりと舞い散る。


一枚、また一枚。

ひらりひらりとその木を去る。


残り少なくなった葉も

いつかはその木を去るのだろうか。



まだまだ大木にはたどり着けない。

けれど、足は更に重くなる。


冬支度を始めているだけなのだろうか。

春になれば新たに芽吹き

花を咲かせるのだろうか。



輝いていた大木よ。

あなたは舞い散り

去っていく葉を

どうみているのか。



雪も降らないこの地で

葉を落とす必要があるのか。


目指すあの丘に

たどり着くまでに

以前のような姿に

戻って欲しい。







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